招待券を貰う前から案内を見てピンと来ていたものの、会場は近くて遠い京都駅。日程的に無理だなあと思ってたのだが、こうなれば行くしかあるまい。で、期待に違わず楽しい展覧会でした。考えてみれば本歌取りとか見立てとかは日本の伝統文化なわけで、みんぱくの千家十職展でみられるように、コアな人たちは伝統をちゃんと受け継いでいる。現代の日本社会をきちんと捉えてその中に美や諧謔を捕らえ、伝統的な手法で描いていく。最初はおちゃらけだけかと思ってたけど、ちゃんと古典も踏まえているし、ある意味で京都在住の地方出身者の鏡ですね。図録に出てくる、アトリエの座敷の床柱の一輪挿しがコカコーラの缶に活けてある(それもわざわざ昔風の細身の缶を探してきて転用)というエピソードが妙にしっくりきました。この人は美というものをかように大真面目に捉えて表現しているのだ。50年後の評価はわからないが、現時点ではもっと紹介されていい人じゃないかな。6月のアヒルが気に入ったけど、絵葉書にはなってないなあ。
それにしても、こんなの描いて著作権とか肖像権とか問題にならないの?みたいな作品もたくさんありましたが、図録をチェックしていて「風神ライディーン図屏風」の右隻が収録されていないのを発見(ちなみに左隻がライディーン、右隻は仮面ライダーV3)。東北新社に比べ東映は肝っ玉が小さいみたいです。
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