2010年3月28日

櫻井智子展「不均等な呼吸」

ペンギンは103羽いるとかで数えてみたのだが、101羽しかわからなかった。どこかで重なっているらしい。売り物のカエルの絵もステキだったのだが、めぼしいものにはシールがついていて残念。

「未来への素振り」

ギャラリー南はトークショーがない時間帯に行ってもいまいちのようだったが、北はウクレレの伊達さんのホタル狩り。最初渡されたライトが点かなくて困ったけど、面白い趣向でした。

2010年3月23日

牛が演じるラーマーヤナ

さて、みんぱくでひまつぶしに見たビデオテークの作品だが、これが面白い。インドの牛をネタにした芸能?で、きれいに飾り付けられた牛がほとんど芸らしい芸もしないでただ佇み、おじさんが延々と口上を述べる縁日の見世物小屋のような代物、なんだけど、突っ込みどころ満載で楽しい。特定のカーストに伝わる伝統的な出し物らしく現地の人にもそれなりに人気のようだ。しかし、昔のインドの話ではなく4年前の取材で、しかも場所はインドIT産業の中心地バンガロールである。別に田舎に行かなくてもまだまだこんなディープな世界が広がっているらしい。日曜のライブで「日本ではオリンピックと万博景気があってフォークゲリラが出現したんだけど、中国(やインド)には何も出てこないねえ」という話があったけど、規制が行き届いている中国は置いとくとして、インドは(アメリカが咳をすると風邪を引く日本とは違って)自分の立ち位置がはっきりしていて社会への疑問も(内なる思索に向かっていって)未消化のまま外にぶつけたりしないのかねえ。見世物小屋がマスメディアに駆逐されてからが勝負なのかもしれないけど。

2010年3月22日

アラブ・アンダルシア宮廷音楽の馨り

みんぱくの研究公演もここのところ空席が目立つものが多かったが、今回は落選が多数出る盛況で追加公演まで設定したらしい。あおりでレストランも一杯で入れず。あれなら入館料くらい取ってもいいのにねえ(昔は有料エリアだったんだし)。演奏はとっても気持ちいいものでした。宮廷音楽って基本はBGMなのかなあ。歌詞はほぼストレートな愛の歌なのだが、どうも男女の愛情になぞらえて宗教的感動を歌ったものらしい(宗教歌だということにして当局の目をごまかしたのかもしれないけど)。みんぱくはただいま音楽・言語部門の改装中で今月末にリニューアルオープンするのだが、夏ごろに記念のイベント(ってコンサートだよな)も予定しているらしい。花博の頃の様な時代がまた来るといいなあ。

2010年3月21日

藤村直樹中休みライブ 「これこそが人生」

昨日の反省もあって会場前に着いて寒風の中で開場を待ち、きちんと席をゲット。ゆったり楽しめました。もう一人では舞台の上がり降りが出来ないし、落ちたピックは拾えないし、指がしびれてギターがうまく弾けないんだけど、とにかくステージに上がれば格好よく(座らずに)唄ってた姿にダンディズム(根性?)を見ました。単に座った方が痛いのかもしれないけど。で、そんな藤村さんをきちんとたてて脇役に徹するともやさんもなかなかいいなあ、とも思いました。年寄りの集まりでは若い頃の話と死んだ仲間の話は定番ですが、さすがにいろいろ考えさせられるものがありました。藤村さんは切支丹なので私とは死生観が違うような気もするんだけど、天国でも高田渡さん達と楽しくすごしてもらえればいいですよね。

昨日も含めて(聞いたわけじゃないからわからないんだけど私の理解では)これは歌手藤村直樹の生前葬なんだと思ってます。(それじゃまずいだろうとも思うんだけど)昔からそういうの苦手でいろいろ理由をつけて逃げ出したりしてきたんだけど、今回はきちんと二日間参列できたのでよかったです。去年の夏ごろに3月にラストライブをやるからスケジュールを空けておいてとか言われて、えらく先の話をするなあと思ってたんだけど、秋に言われたんでは水戸に行っていた可能性も高いので、あれでちょうどいいタイミングだったんでしょう。病状の読みもおおむね正確だったようだし(もう少しいい状態で演奏できるつもりだったのかもしれないけど、そうじゃないから伝わるものもあるよね)。ステージの上の人も下の人も皆等しく死んでいくんだけど、皆様の(そして私の)残りの人生が幸せなものでありますように。

2010年3月20日

藤村直樹中休みライブ 前夜祭 「君こそは友!」

もたもたしてたらバスに乗り遅れたのが発端で、しゃあないから電車を乗り継いで大回りして開演ぎりぎりに息を切らして駆け込む(タクシー使えよな)。座るとこないから後で立って見てたら、カレーを食べたところで気分悪くなってトイレでブラックアウトしかけたところを泥酔者と判断したスタッフに救助される(迷走神経反射かなあ、落ち着いてからみたら不整脈はなかったけど、発症時にはそんな余裕ないから不明)。厨房脇の通路に引っ張り込まれてどこからともなくピアノ用の椅子が出てきて冷水飲んでしばらく(20分ほどか)へたり込んでたらなんとか歩けるようになったので客席に戻って、後半はおおむね床に座り込んですごす。この調子ではこっちもあんまり長くないかも。まあ、ライブ自体は豪華なメンバーで行き当たりばったりで面白かったです。普段見れないところも見れたし(こんなポスターが貼ってあるんだ、とか)。でも、やっぱりステージを見てないとなあ。


2010年3月17日

「シュウゾウ・アヅチ・ガリバー EX-SIGN」

コンセプト重視の作品やパフォーマンスが多く、ついていけないものも多いのだが、結構楽しめました。一番ウケたのは50eyes紙幣だが、これって大きくないとちっとも楽しくないんだよなあ。

2010年3月16日

ハンス・コパー展 -20世紀陶芸の革新-

「ポット」とか「ジャー」とか無機的な名前のものが多いし、ポットとスペード・フォームの違いもよくわからない(比べれば違うのはわかるんだけど境界がはっきりしない)のだが、かわいいから許す。スペードっぽいポットとか耳の付いたポットとかが気に入りました。

2010年3月15日

室生山上公園芸術の森

さて、ご開帳はきっかけではあるのだが、本当の目的はこちら。昔、金津創作の森のパブリックアートを扱った展覧会で公園の写真だか模型だかを見て、ついでがないと行きそうにもないところだけど、いっぺん見たいなあと思っていたところ、今回ついでができた、というわけ。カラヴァン作品としては札幌(芸術の森)で見たやつに比べてもさらに大掛かりで、昔のSF映画のセットみたいで面白いのだが、いかんせんシーズンオフ。事務所棟は改修中だし、芽吹きがまだなので殺風景(ますますSF映画、それも共産圏の匂いがしますな)。棚田に稲穂が映える季節か、いっそのこと雪景色だといいんだろうけど、そんな都合よくは行かないわね。




まあ、この時期にしては絶好の天気で、快適なドライブが出来ました。

2010年3月14日

室生寺

今年は遷都1300年祭絡みで奈良のあちこちでご開帳があるのだが、室生寺の五智如来と両界曼荼羅の特別公開へ行く。まあ、秘仏もだけど、普通に拝観できる金堂の諸仏がやっぱりステキ。しかし、受付で杖を貸してくれるみたいだったけど、あの狭くて急な石段では役に立たないんでは?

2010年3月6日

小倉遊亀展

滋賀県立近代美術館の所蔵品が中心なので見たことあるものも多いのだが、改めて並べてみると「えっ」と思うような作風のものとかあって面白かった。落款に「百二才」とか描いてあるのがお茶目で、歳をとっても作風が枯れてこないのがすごい。実父も百歳近くまで生きたそうだから、テロメアが縮まない血統なんだろうなあ。まあ、その分、結婚したらダンナはすぐ死んじゃうし、養子をもらったら自分より先に死んじゃうし(二人とも普通の日本人程度に長生きしてるのだが…)、八百比丘尼のような人生。作品を「信心の表現」と語るのも、時間軸がずれてるからなのかもね。