2009年4月30日

「のびアニキとジャッピーの休日」

4時からトークショーとの触れ込みだったので、それに合わせて出かけると既に屋外での撮影会をやってました。その後、アトリエ内に場所を移してのびアニキのトークショー、サイン会、ジャッピーもまじえての撮影会、ワークショップと展開。アトリエは片面がジャッピーの東京でのスライドショー、反対側にのびアニキの写真とビデオ、間に双方のコスチュームを展示してました。編集もあるだろうけど、市井の人々の反応がわらけます。折角なので写真も掲示。


2009年4月29日

旅のお供

ウクレレ・フォース~スター・ウォーズ ベスト・カバーズ~

ジャケットがすぐれもの。帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)の印象が強烈すぎるのだが、他の曲は思ったよりまとも。

エクスプレッションズ:竹内まりや

まあ、あえて触れることもないかな。

Mwzdeke 3:Misir Danslari

トルコの3人組女性ポップグループ(らしい)。インドポップスほどの能天気さはないが、その分妖しさはたっぷり。

ケゥトゥム ピリカ:広尾正

子供たちと愉しむアイヌ舞踊、というサブタイトルの通り、アイヌの歌と踊りを初等教育の現場に持ち込んで生み出されたもの。掛け合いが楽しい。映像があると(さらに言うと、一緒に踊ると)もっと楽しいんだろうなあ。

ふるいみらい:長谷川きよし

先日横浜でおひねりとして購入した全編ギター弾き語りのアルバム。メインの組曲「ふるいみらい」は、組み木絵本「ふるいみらい」(絵:中村道雄、詩:中山千夏)にきよしさんが曲をつけたもの(といっても、きよしさんは詩のイメージだけで曲を書いているわけだが)。別れのサンバも取り上げてます。

ウポポサンケ:安東ウメ子

安東ウメ子の遺作。文化伝承のキーになる方が亡くなっていくのは悲しいが、アイヌを取り巻く状況を考えると、とりあえず、音源が残ったことに感謝したい。

鉄道唱歌全曲:ボニージャックス

鉄道唱歌は東海道編以外も旅番組なんかで見聞きしたことはあるのだが、実は有名な多梅雅の旋律以外にもいろんな曲があるのは初めて知った。ちょっとなじめないけどね。数々の停車駅のうち、作詞の大和田建樹が最も多くの言葉を割いたのは京都と二日市(「都市」単位ならターミナルとして複数の詩に出てくる東京や神戸の方が上)。後背地の面積を考えると、太宰府の取り上げようは図抜けている。日本人の官公びいきはこの頃の方が強烈だったのかなあ。しかし、さすがにカラオケは蛇足。

2009年4月28日

「どろどろ、どろん 異界をめぐるアジアの現代美術」

ひとつひとつの作品は面白いのだが、展示の意図がもうひとつ伝わってこない。そのせいか、お客さんも少なめ。地方の公的機関で現代美術を扱うのは難しいですね。撤退はしないにしても、今後運営費が増額されることはないだろうし。

ついでに立ち寄った企画展(高松次郎)の方は、素直に楽しめました。

2009年4月27日

「金子量重氏寄贈品による アジアの民族造形」

常設展の企画展示。節操がないといえなくもない雑多な(逆に、これが個人のコレクションなんだからすごいよね)、でも良質のものがこれでもかと並んでいて、楽しい。寄贈されたコレクションはこの5倍以上のボリュームなんだよなあ。また別の切り口で出てきてくれるのを待ってます。

2009年4月26日

「聖地チベット - ポタラ宮と天空の至宝」

展示品をぎっしり詰め込んだ立体曼荼羅みたいな展覧会も嫌いじゃないけど、九博の特別展示室に作品総数123件とあって、展示空間に余裕があるのがうれしい。で、その123件のうち国家一級文物(日本でいう国宝ですな)が36件を占め、中身は濃い。入場者におみくじを引かせたりする演出もうれしい。ちなみに、私の守りがみはヤマーンタカでした(なかなかカッコいい)。チベットの仏さんはたくさんある足でいちいちいろんなものを踏んでるのが楽しい。

これだけのものがこの時期に日本に来る(会場に来て気がついたけど、1年以上かけて全国を回るので、当然関西にも来る)ことには、いろいろな思惑を感じはします。展示を見てても、元朝以来チベットは中国の支配権を認めていたことがさらっと書かれていたりします。ただ、朝貢貿易ってのは東アジアではみんなやっていたことであって、上下関係を認めることではあっても支配権を認めることではないと思うんだけどね。まして、チベットがやってたのは貢物を差し出すことではなく仏の教えを説くことなんだから。ヨーロッパ的な世界観(社会主義ってのもそうだわな)にはそぐわないけど、チベット亡命政府の言う「高度な自治」ってのが実は古典的な宗主国・属国関係に近いんではないかと思う。中国ももう少し自分たちの伝統を大事にしてくれればいいなと思います。

まあ、いろいろ背景はあるにしても、これだけのものが日本で間近に見られることに感謝してます。たとえば、今回の目玉の一つ「弥勒菩薩立像」は現地では布をまとっているのだが、これを裸にしてしまうのは展示の主体が漢民族だからであろう。偶像が服を脱いだといって喜んでる私なぞはチベットからすると「最低の人間」なのかもしれないが、あれだけ作りこんであるんだから布で隠さないほうがいいよねえ。

2009年4月19日

ヨコハマ大道芸2009

今年の横浜は開港150年の記念イベントで街を巨大な蜘蛛が練り歩いたりしていたようですが、のんびり待ってるほど時間に余裕がないので、大道芸へ。みなとみらい大道芸とヨコハマ大道芸が今週、来週は野毛でやはり大道芸イベントがあるらしい。賑やかですな。見て歩いたのはみなとみらいの東半分と馬車道だが、おおむね馬車道の方がレベルが高かったような気が。
桜木町の駅前にあったジュークボックス。200円を入れると、
おじさんが出てきてリクエストに答えてくれる。レパートリーは200曲ほど。おつりもちゃんと出ます。


これらは馬車道の会場から。iPodが一般的になって、音楽の使い方とか皆さん凝ってて、スイッチで切りかえるのが演出の一部になってたりします。ただ、芸が細かくなった分トラブルもあって、音声が出なくなった芸人さんも複数見かけました。もっとも、それでも何とかしちゃいますけどね。
こちらは飛び道具?の長谷川きよし路上ライブ。「いろんな音が聞こえる」と、やたら感心してました。

ちなみに、なっちゃんは呼ばれなかったようです。

2009年4月18日

「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」

金氏さんの作品はどこかで見ているような気がするけど、思い出せない。メタボ検診もいいけど、認知症の検診をしてほしい(と言っても長谷川式はネタばれだからなあ)。それはともかく、悲しい目をしたムーミンとかもいいんだけど、嵌ったのは映像作品。こういうのを待合とかで流せると、かっこいいんだろうけどなあ。

2009年4月17日

中華街の朝

朝7時。(中華街だけでは食えないと思うのだが)なぜか通勤の人の姿も無く、たいていの店はまだ眠っている。時折早起きの店があって店内の掃除に余念がない。そんな中、ちゃんと営業を始めるお店がある。営業開始前に外にいすを並べてたから普段はそれなりに混雑する店らしいが、客なんかいないので貸しきり状態。料理が出てきてから(思い出したように)ラジオをつけてくれた。とりあえず、おかゆは美味い。

日野田崇展 -アレゴリーの暴発-

去年のアートマップでも見かけた日野田さんの新作インスタレーション。銀座のINAXだが陶器を扱うガレリアセラミカではなく現代美術を扱うギャラリー2での展示。もっとも、パッと見はプラスチッキーでありながら、寄ってみるとちゃんと焼き物としての質感を持っている。目玉のつるつる感が好き。芳名録の2ページ前に「しりあがり寿」というサインを見つけて、ちょっとお得な気分になりました。確かにキャラクターに共通するものがありますな。ちなみに、株はまだ含み損あり。

国宝 阿修羅展

えらく混んでるらしいので、夜間拝観前の夕方に出かける。確かに入場待ちの行列は避けられたのだが、音声ガイドに行列ができている(古楽器の音とか聞けたらしいが、黒木瞳がナレーションをするだけでえらい人気)くらいだから、中の混雑は結構なもの。印象としては、昨年のフェルメールより人が多い。確かに阿修羅像はすごいと思うが、(取っ掛かりは別にすると)そこだけに人だかりができるのは如何なものかねえ。あと、後ろからも見れます、と言うのを売りにしたんだから、(周囲を取り巻く)客に「少しずつ左に回ってください」とか言っても無駄だと思うぞ。どうして阿修羅像の方が回るようにしなかったのかねえ。見終わって外に出ると、音声ガイドの行列はさらに伸びてました。やれやれ。

2009年4月15日

混浴温泉世界(5)

混浴温泉世界のチラシは博物館かどこかで手にしたことがあって、面白そうなことやるんだなとは思っていた。ただ、去年の高知や金沢にも行かなかったし、近所でやってくれたらなあと思っただけ。それが急遽別府まで出かけることになったのは、先日の「4つのアトリエ」展でジャッピーの資料を見て、実物を見たくなったから。ということで、最後にジャッピー特集。
アパートの窓から物憂げに外を見つめるジャッピー。
横顔は愛嬌たっぷりだが、
後姿には哀愁が漂う(ジッパーがちゃんと止まってないあたりが特に)。
ヤマト紙幣に埋もれてはしゃぐジャッピー。
アパートの玄関屋根にも金のジャッピーが。
公園にジャッピー現る。子供たちはジャッピーが何者なのかには関心がなく、うれしそうに集まってくる。まあ、親の世代の方もすかさずケータイで「松原公園に着ぐるみがいるからおいで」とか連絡し始めるんだから、似たようなものだ。人のことは言えないが、日本人ってのはどうもならんな。
どうも「中の人」には外が見えない構造になっているらしく、歩くのにもサポートが必要。しかし、子供たちはそんなことにはお構いなしだ。さすがに滑り台は無理だったようだが、シーソーにチャレンジ。人気者はつらいね。
大分パルコのジャッピー。旅程がタイトなため、特急料金を払って移動。もう、勢いついてるからどうもならんな。びみょーな背中と首の角度が好き。ここでも子供たちが触って遊んでいた。いちおう「作品には触れないでください」とは書いてあるが、デパートで見た事もない着ぐるみに寄って来る子供には、そんな注意書きなど役に立たないね。まあ、大人も触ってたけど。

2009年4月14日

混浴温泉世界(4)

今回一番楽しみにしていた「わくわく混浴アパートメント」。国内の作家さんがおんぼろアパートで共同生活をしながら作品を制作。行く前から「学園祭」を想像してたんだけど、実際行ってみるとまさに延々続く学園祭で、「ビューティフル・ドリーマー」を思わせる夢の空間。

清島アパートの外観。入り口のある左の建物の裏にも1棟隠れていて、3棟がL字型につながった構成になっています。前の広場は日替わりでイベント(模様替え)があるらしく、日曜に行ってみると雰囲気が変わってました。
個々の作品もだけど、とりあえず建物がすごい。こんなものを良く見つけてきて、使わせてもらえたもんだと思う。
建物がまっすぐ立ってないので、屋根が互いに食い込んでいる。雨どいはつながってるし、すっかり「ここはどこ」状態。
天井もこんな感じ。梁や碍子が強烈に自己主張。
内部はおおむねきれいに整備され、楽しい装飾がいっぱい。
2階への階段。
表の花輪も近寄ってみると淀川テクニック氏の作品でした。
窓からはシャボン玉が。
ここで一番気に入った作品。水川千春さんの温泉の湯をゼラチンで固めた「鉱石」。きれいだし、プルプルで気持ちいいのだが、時間がたつと張りを失い干からびて消滅していくんだそうな。で、期間中は新作を作り続けるんだとか。まあ、温泉はいくらでもあるもんなあ。アパートで採集した虫を埋め込んだ「琥珀」もあって、こちらも美しい(本体が消滅するときに中の虫はどうなるんだろう?)。ちなみに、展示台もアパートで「発掘」されたものだそうです。

2009年4月13日

混浴温泉世界(3)

いちおうオフィシャル?のアートクルーズの話を。

いろいろと不親切で、見れてない作品もいくつかあります。スタッフに聞いても「この建物の中に3ヶ所あるから探してみてください」だったり(2ヶ所しか見つけられず)、場所を教えてもらっても、どんな作品だかわからない(キャプションがない)ので結局見つけられなかったり。帰宅してから公式サイトを見て「おおお、あんなところにも何ぞあったのか」というのがパラパラ。地区の集会所に置かれた作品なぞは、行ってみると「町内会の総会のため本日は鑑賞できません」という張り紙が出ているし。

ただ、どこにあるのか、どれが作品なんだか定かでないものも探して街を彷徨うというのが正しい味わい方のような気もするので、これはこれでいいのかも。

サルキスの作品が置かれていた波止場神社。これは土曜日の画だが、日曜に通りかかるとむしろが巻かれていた。作品の中に虫が入るからかなあ?
聴潮閣の庭園。ここもサルキス作品を展示。テーブルはワークショップ用。時間が折り合わず参加は断念。
竹瓦小路のアデル作品。照明は作品じゃなくって常設だと思う。しかし、通り自体もいい味出してますね。作品だと思わなければ、通り抜けようとはちょっと思わないけど。
ひょうたん温泉裏のゴルバさんの作品。なにやら木にも結わえ付けて合ったそうだが気付かず。
文化財はシーサーではなくって、
こちらの建物。富士屋ギャラリー。別府に唯一残る明治の旅館建築だとか(営業は停止)。ゴルバさんの作品を展示。聴潮閣(個人の邸宅)もよかったけど、やはりこっちの方がゲストの身には居心地がよさそう。

一通り回って、一番面白かったのはジンミさんの街を這うパフォーマンス。映像そのものも良かったんだけど、関西汽船の待合室(当然無料エリア)に港を這う映像が流れていて、たまたま通りかかったオジサン(当然ながらアート系の人ではない)にえらくウケてました。まあ、こちとら旅人で、なんか知らないところを這ってる人がいても映像自体の面白さしか感じないのだが、地元の人にとっては良く知ってる風景がいきなり異次元の世界に変わっちゃう。しかも、それが待合室のモニターに当たり前のように流れている(説明は一切ないからテレビで放送されてる映像だと誤解する)わけだから、これは衝撃的だよなあ。私の街にも来て欲しい。
関係ないけど、これは鉄輪温泉で見かけたぼけ封じの観音堂(ホテルの庭に設置)なのだが、
どう見てもマリア観音。まあ、ボケて信仰告白でもした日にゃ打ち首だから、ご利益はあるのかも知らんけど、なんだかなあ。

2009年4月12日

混浴温泉世界(2)


Beppu Dance / International collaboration
「No Matter(入浴する女たち)」

帰りの送迎バスの中でおじさんが「これって人にどう説明したらいいのよ」と他のお客さんに尋ねてました。お役所関係とかで代表で見に来たんでしょうかね?しかし、(わしらも含め)皆さん特に説明しなきゃならん義理も無いようで、「お気の毒に」と思ってたようです。たしかに、説明しろと言われたら困るよなあ。無理に説明しようとすると、例えば、「紙の服を着た姉ちゃんが温泉の湯船の中で転げまわって、だんだん服が解けていくんや」などと言っちゃうと温泉街の安っぽいストリップになってしまうよね。実際には「お姉ちゃん」はどっちかと言うとアスリートで特に色っぽくなくって、ものすごくゆったりと「なんでこの骨がこっちへ動くの?」という不思議な動きを見せてくれます。会場(温泉プール?)も含め、けったいな体験をさせていただきました。しかし、大雨だったらどうするつもりだったんだろう。

会場からの夜景。花びらが舞い、野鳥がさえずり、いい感じでございました。

2009年4月11日

混浴温泉世界(1)

別府に来ました。

コンテンポラリーアートを求めて町を回遊するイベントなんですが、特設部分だけでなく、別府という町自体がなかなか味があっておもしろいですね。

有料部分(といっても今日は初日のためタダ)は当然撮影できないので、雰囲気は公式ページなどで感じてもらうしかないんですが、 これはインリンの作品が展示してある路地。もうね、町のあちこちがこんな感じ。
これはとある建物の壁面。わざとやってるようにしか見えない。すごいなあ。
巨匠の作品も鎮座しています。
マンホールも素敵。
近代建築にもわけのわからないものが。
これはポスターが張ってあるとはいえ普通のおうちのはずだが、なにやらいろいろ生えている。
これは会場近くの駐車場にいたから関係者の車両だと思うけど、
こっちは公道を走ってたんですよね。この町はどうなってるのかねえ。

2009年4月4日

伊達伸明 「建築物ウクレレ化保存計画」

新作は7本。目玉はやはり美章園温泉かな。20年前の泊まりのバイト先がすぐ近くで、美章園駅もちょこちょこ利用したが、行く機会はなかった(風呂はバイト先で借りてたんで)。とりあえず、こういった形で記憶に残っていくのはありがたい。ちなみに、演奏するときはロッカーの鍵は抜かないとノイズが入ってダメなんだとか。そりゃあそうだろうけど、それって楽器としてはどうなのよ。

東寺/春季特別公開

桜もぼちぼち見ごろになってきて行楽には絶好の週末、のはずがあいにくの雨模様。まあ、それも良かろう。とりあえず思ったより空いてて快適だし。



たいていのところは以前に見てるので、今回の初見は五重塔の内陣。江戸期のものだし、もう少し極彩色なのかと思ってたが、意外と落ちついた色合いでした。ライティングでずいぶん印象が変わるとはいえ、写真は微妙に修正が入ってるのかも。