2011年2月19日

京都精華大学 卒業・修了制作展

美術館の本館・別館、マンガミュージアムが舞台だが、全部回る元気はすでに無く本館のみ見学した。確かに先週に比べ見せ方はうまい。床を張り替えたりするのはかなりの力技だが、展示場自体がグラフィックデザインコースの学生さんの作品なので、当然といえば当然。カラータイツのスタッフもいないが、むしろこれだけ話題になったのだから、あえてカラータイツで作品の解説をする人がいても良さそうに思うが。それぞれの作品は先週の方が好みだけど、評価を下すほどのセンスはないので素人のぼやきということで。
やっぱり立体が面白いが、お気に入りを一点だけ紹介。佐藤健太の「集う」。おーい、イスともさん。

ついでなので、カラータイツ論争について。私は電車で化粧をする女性を見ると、揺れる車内の中で器用にメイクをする手際に感心してついしげしげと眺めてしまう危ない人なので、カラータイツ結構じゃん、と思っちゃうのよね。だいたい、カラータイツに目がいって作品に集中できないなんてのは作品に力がないだけだと思う。もっとも、昔ワインの試飲のお姉さんが香水プンプンでやってきた時は、営業所で誰も止めないのが不思議だったので、Numさんの言ってることもわかるけどね。ただ、作品を売らなきゃアーティストとして自立できないってことはないと思うんだけどなあ。そりゃあ時の権力者に取り入って大作をバンバン仕上げるのは魅力的だけど、八百屋のかたわら絵を描くのも、旅をしながら泊めてもらったお礼に仏像を彫るのも、いい人生だと思うのよね。みんなが現代美術をやりたいわけじゃないんだし、(途中からならともかく)最初から現代美術をやりたい人が京芸を選ぶかは疑問。他の美大はともかく、京芸くらいは教育制度も含めて伝統芸を伝えていくべきでは。そういう異質なものが街の中で平然と共存しているから「京都があってよかった」といってもらえるわけだし、絶滅危惧種を保護しないと文化の多様性は守れません。ニッポンのガラパゴス(なんじゃそりゃ)を目指せばいいんです、京芸は。それから、私は府と市との論争ではどちらかというと橋下さん支持ですけど、「Twitterは議論をするには不向き」という点では平松さんが正しいと思ってます(少なくともディベートに不慣れな日本では、ね)。まあ、Numさんも承知の上でわざとやってるんだろうけどさ。

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