歴史(民俗)のセクションを持つこじんまりとした博物館。ここの見ものは何と言っても
こちら。かって樺太に置かれていた国境標石。朝鮮半島と異なり樺太では(地形と無関係に)北緯50度線が国境と定められたため、天文測量による4つの標石が設置されました。これはそのひとつ「樺太日露国境第二天測標」。日本国内にあるのはこれだけです(いきさつを考えると一つ入手しただけでもたいしたものですが)。日本側には菊花章と「大日本帝国・境界」の文字が、
ロシア側には双頭鷲章とロシア語で「ロシア・1906・境界」と刻まれています。もっとも、これだけで国境が定まったわけではなく(130kmもあるからねえ)、平均6kmごとに17ヶ所の中間標石が、19ヶ所に木標が建てられ、国境全線にわたり幅10mの樹木を伐採したといいます。普段島国をやってるからあまり気にしてないけど、国境ってのはやっぱり大変です。
昼食後、納沙布岬へ。手前の標がたってるのは望郷の岬公園で、岬は奥の灯台が建ってる部分(いちおう見に行きました)。
ほかにもいろんなものがたってますが、さすがに樺太を返せってのは無理筋だよなあ。
遮るものがないので風も強く(クルーズ船が欠航するくらいだからねえ)市内より寒いのですが、天気はいいので歯舞諸島が良く見えます。てか、ぼんやりですが国後も見えてました。
北方館の双眼鏡で見た貝殻島灯台。ロシアさん、あまり直す気はないみたいですね。
根室半島にはアイヌの砦跡が多数残されており、「日本の百名城」にも指定されています。こちらはその代表格「ヲンネモトチャシ跡」。この辺りのアイヌはクナシリ・メナリの戦いなどで和人とも戦っていますが、チャシ自体はアイヌ間の勢力争いに関連した施設のようです。たいてい海岸にあるのは交易路の確保が目的なんでしょう。それはそれとして、奥の漁港には
北に帰りそびれた流氷が悲しげな音を響かせていました。
鹿の写真ばかり上げてますが、牛や馬もたくさんいます。
最後に明治公園に立ち寄って根室終了。
再び花咲線に乗り込み釧路へ。日が暮れかかると鹿の活動性も上がるようで、行き以上に頻繁に汽笛が鳴ります。同じ各駅停車でなんで所要時間がまちまちなのか不思議だったんですが、鹿が出る時間はゆっくり走るしかない、からなのかなあ。道中、茶内駅で行き違いがありました。
釧路駅前に投宿し、近所の定食屋で夕食。バカでかいホッケ定食をいただく。前日の根室の回転寿司(300円、400円の板長おすすめを食いまくり)も、昼の花咲港のカニラーメンも美味かったけど、価格も踏まえるとここのホッケが一番でしたね。満足。
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