2009年8月1日

7/21 烏鎮

烏鎮は上海と杭州のほぼ中間にある水郷。黒っぽい建物が多いのをカラスに見立てて烏鎮と名付けたという。

古来江南の主要な交通手段は船である。上海の道路が微妙にうねっているのは、もともとあったクリークを埋め立てて道路にしたからなんだとか。烏鎮は二つの運河が交わる交通の要衝で、唐代に町がで宋代に大きく発展した。今の人口は1万人強だが、明代には7万を数えたという。水運で栄えた町だけに近代的な交通網からは取り残され、大きな戦乱に巻き込まれなかったこともあって古い町並みが今も残る。日本でもよくある話。

烏鎮は運河により4つの地区に分かれる。このうち、北柵と南柵には新しい建物も増えており、観光開発されているのは東柵と西柵。東柵が日帰り観光用で、宿泊施設が充実し渡し舟で乗りこむ西柵は滞在型のリゾート、ということらしい。当然ながら、我々が立ち寄るのは烏鎮東柵。





考えてみれば当たり前だが、運河に面している方が家の正面で、道路に面しているのは勝手口になる。連日大勢の観光客が押し寄せるというのに、住民はさして気にかけていないようだ。カメラを向けても特に気にしない。観光収入でかなり裕福と思われるので、これが中国の田舎だと思うと大間違いだろうが、庶民の生活を垣間見ることができる。

ちなみに、家の中はこんな感じ。

木彫博物館にて。中華文明の産物とは思えないが、キャプションがないためどういう事情で展示されているのか不明。

土産物屋の獅子はいただけないのだが、街中の獅子はどこで見てもかわいい。


建具も凝ってます。

ただ、この日もとにかく暑かった。上海だと炎天下を歩いたあとは冷房の効いた室内で一休みできたのだが、ここにはクーラーなんてものはない。ガイドも含めて徐々に口数も減っていき、倒れそうになりながら前へと進む。水辺に出れば涼しいかと思いきや、風がないからどうにもならない。たぶん船に乗ってもただただ暑いだけなんだろうなあ。

皆さん目的は「日食」なので、この天気が続いてくれることを願って烏鎮を後にしたのだが、天気予報どおり杭州に着くころにはどんよりした曇り空。カルフールを見つけてはいたのだが、明日に疲労を残さないよう自重する。

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