午後は都心を離れ西方の山中へ。やってきたのは雲隠寺。山門はやはり見慣れた光景だ。
この寺の歴史は千三百年前に遡る。インドから来た高僧が寺の前にある岩山を見てインドから飛んできたことを見抜き、この地に寺を建てた。で、これがその「飛来峰」。おめでたい岩だというので、仏像がびっしり彫られている。仏像もだが、樹木も適当に育っていい感じ。
千家十職のひとつ、一閑張細工の初代飛来一閑は杭州の出身。雲隠寺で僧をしていたが、明末清初の動乱を避けて日本に亡命、千宗旦の知己を得て一閑張細工を創めた。日本には船で来たのだが「飛来」を名乗っている。当時の日本の知識人の間では雲隠寺や飛来峰というのは常識だったんでしょうね。
仏像はさすがに中国風だ。
境内の水のみ場。とにかく広い寺で、ろくに見ないうちにタイムオーバーとなる。まあ、時間がたくさんあっても午前中の出来事で胸いっぱいだから無駄だった気もするが。皆さんあまり興味なかったみたいだしね。
トンネルを抜けて龍井へ。宮廷でも愛飲された中国を代表する緑茶の産地。山中に茶畑が広がる光景は日本でもお馴染みだが、日本よりは植え方がいい加減かな。
農家(の経営するティーハウス)でお茶の試飲大会。当然お茶も買い込む。ただ、今手持ちのお茶っ葉がだぶつき気味なので控えめ。味も台湾の方が好みかなあ。
夜はオプションのナイトショーへ出かける。杭州の故事に基づく出し物だが、はっきり言って演出過剰でこなしきれず、つまらないミスも目に付く。北京五輪の開幕式を見ても、今の中国で受けるのはこういったスペクタクルなんだろうが、もう少し伝統文化を大事にして欲しいんだけどなあ。まあ、建国数十年の国にそんなことを言っても仕方ないんだろうけどさ。
千手観音。こういったひとつひとつの要素は面白いだけに、もったいない。
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