2011年7月25日

ホームステイ

さて、この村にはラオ族、カム族とモン族が暮らしています。少数民族の村って同じ民族だけで固まってるのかと思ったらそうでもないみたい(村の中ではなんとなく地域が分かれてましたけど)。しかし、ラオ族はラオスの人口の過半数を占めるのだが、これを少数民族というのはどうなんでしょう。この定義だと首都ビエンチャンですら少数民族の町だよなあ。といっても、ラオスの総人口は640万人で、中国の少数民族のうち人口数で第7位のイ族より少ない。ラオ族にしたって、実はラオス国内よりタイ東北部の方が人口が多かったりする。ま、あまり細かいことは気にしない方がいいのかな。
さて、高床式の伝統家屋にホームステイ、というふれこみだったのだが、とりあえず寝具は村長さんの家にセットしてあるという。いちおう希望があれば伝統家屋にも泊まれるというのでとりあえず見せてもらう。写真の隅にバケツが写っているが、要するに雨漏りがするってこと。
おまけに、2階に上がる階段がこれ。階段じゃなくって梯子だよね。トイレは屋外なので夜中に闇の中これを上り下りするわけで、絶対怪我しそうだから却下。村長さんの家にお世話になることにした。
こちらが村長さんの家。床下(1階)はコンクリートで補強してあるし、トイレも屋内。当初寝具は2階にセットしてあったが、これも階段が不安なので1階に変えてもらう。やわな話だが、こっちももう若くないので安全重視でよかろう。
台所風景。ラオスの主食は米だが、うるち米でなくもち米である。平野部では水田もあるが主力は焼畑農業なので、もち米の方が向いているらしい。
今年から村に電気が来たそうだが、燃料はさすがにマキ。
日暮れまで時間があるので村を見て回る。村はずれで若い衆がセパタクローやってました。なかなかうまい。
さて、ちょっと村を見て回る、と言うから(もっと言うと、当初は隣の伝統家屋を見に行くと言うから)サンダル履きで出かけたのだが、そのまま「隣の村まで行ってみましょう」と言う流れになり、30分ほど歩いて隣村へ。最初はまともな道だったが、だんだんぬかるみに。こういう時のためにわざわざトレッキングシューズを買ったのに、何の役にも立ってない。まあ、現地ガイドとのコミュニケーションってこんなもんです。ガイドさんはずっと革靴のかかとを踏んづけて歩いてました。そりゃあ話は通じないよなあ。
村についてホッと一息。
まきを集めたり、水を汲んだりする道具。伝統的なものとプラスチック製品が混在。
とある家の内部。こういうことをする女の子は世界中にいるらしい。結構いい味出してますよね。
それなりに格差があるのが見て取れる。
夕食の下ごしらえ
さて、村の訪問の作法(?)だが、まず村長さんを訪問し(ガイドが)手土産(のノートの束)を手渡す。我々もボールペンを用意していたので数本手渡す。それから村を歩き始め、子供に(ガイドが)飴を手渡す。で、写真を撮る、という流れ。とにかく写真を撮らないと飴を渡せないので、ガイドは「写真撮りましたか」としつこく聞いてくるし、子供たちも写らないと飴がもらえないからわらわらと寄ってくる。キブミーチョコレートの世界だ。違和感ありまくりだが、とにかくそんなわけで村での写真のほとんどは子供のアップ。でも、インターネットに載せる許可まではもらっていないと考えるべきだろうなあ、やっぱり。大人はまあいいかと思うけど、子供に関してはロングの写真でも探して載せるのかね。
さて、我々が不機嫌なのでガイドさんが気を遣って帰りは小船をチャーターしてくれました。それなら初めから船にしてくれれば、とも思うけど、船着場から村までの斜面(当然舗装などされてない)がハードだから、泥んこになるのは一緒だなあ。
こっちはモン族の人たちの家々。
子供たちが持っているのはモーターにストローを刺したもの。電池を繋ぐとぶるぶる動く。それだけのものだが、子供ってこういうのがうれしいんだよね。そのうちスイッチを自作するようになったり。
鶏は放し飼いなので品種はバラバラ。高床式の家では床下に鶏を飼っていることが多く、食べこぼしなどを床の隙間から落とすと鶏がきれいに食べてくれます。昼間はその辺を走り回って餌を探し、夜は自分の家に戻って眠るんだとか。なかなか賢い。

お風呂や洗濯はメコン川でする、のだが、これはどちらの画なのか。やっぱりお風呂かなあ。
さて、村の人が歓迎にラオ族の祝いの儀式、パーシーをやってくれました。儀式はラオ族由来のものだけど、モン族の人も参加。まず祭壇?を用意。参加者はこの回りに車座になって手を大皿に添え、おめでたい言葉や願い事を唱えます。
その後、祭壇から紐を取って(儀式の)オーナーの手首に結んでいきます。このときも先ほど同様におめでたい言葉を唱えます。
その後、ガイドさんや村長さんのお孫さんにも便乗して紐を結わえて儀式終了。お下がりをみんなでいただいて、宴会へ移行。モン族のおばちゃんに酒癖の悪い人がいて往生する。勢いのついたおばちゃんを誰も止められないのは世界共通だな。
その後、モン族の家にシャーマンが来て祈祷をやってるので見に行こう。ということになる。で、この画になるのだが、神棚に向かってシャーマンが打楽器を振りつつ祝詞を唱えます。ただ、どうも緊張感がない。奥のベッドに病気の子供がいることになっているのだが、普通にあくびしてたり。これは推測だけど、現地の旅行会社から祈祷を見せたいから誰かやらないか、お金は出すよ、みたいな話があって、それならあそこの家の子供が最近ちょっと調子悪いからいっちょやっておくか、見たいなことになったのだと思う。で、本来なら祈祷までするような状態じゃないから、みんなのんびりやってるのかと。でも、そんななかでもシャーマンは本気とみた。なんちゃんて祈祷だろうがなんだろうが、ここできっちりやっておかないと肝心な時に呼んでもらえないからだ(シャーマンは結構たくさんいるそうです)。
もうひとり、生贄の鶏も本気モードでした。まあ、当然か。

0 件のコメント: