2010年1月31日

京都精華大学2009年度卒業・修了制作展

マンガ学部は別会場だったようだが、それでも結構な作品量。市美術館の1F半分と2Fすべてを占めている(2Fだけかと思っていた)。おまけに卒展だけあって妙なところに気合が入った作品が多くて、ちょっと疲れました。こういう時は脱力系の作品に限るよね。


ということで、我が家の金賞はこれ。冨士原麻佳の「さささささる」。写真のデキは室内でケータイなのでご勘弁を。実物はもっとふかふかです。

「THE ハプスブルク」

つかみが日本美術だったり、わざわざ壁を前に出して狭くした部屋があったり、疑問もあるんですが楽しめました。図録買おうとは思わんけど。なお、3人の麗人の中ではやはりマリア・テレジアがお気に入りですね。

2010年1月30日

今日の出来事

あちこち工事中でフェンスだらけの大学構内をとろとろ走って、進入路を探すために停まったところで自転車のお姉ちゃんに追突される。バンパーがちょっと傷いったぐらいでたいしたことなかったし、むこうがすっかり動転してチェーンの直し方もわからなくなっていたので、苦笑しつつ手伝う。まあ、こっちも昔は構内なんかろくに前も見ないで走ってていろんなものにぶつかったような気がするし、人を轢いたんじゃないからよかったよね。ついでにちょっといろんなことを思い出したりもしました。よく考えたら、もうあの娘と親子でも通るくらいの時間が過ぎてるんだよなあ。

「イザベラ・バードの旅の世界」

バードって人は(一回目の日本旅行しか知らなかったので)コミケで旅行記売ってる人の大先輩だと思っていたんだけど、こうしてすべての行程を眺めると、中世の探検家の末裔みたいですね。今の風景(の写真)とバードの記述(や銅版画・写真)を並べて見せるという手法は確かに面白い。しかし、プロデューサーの金坂先生は「旅行記を読むとは、その基になった旅を読み、旅する人を読み、旅した場所・地域を読み、旅した時代を読むこと」と定義して、翻訳者が旅を読まずに文章のみを読むから誤訳すると言って批判するんだけど、そんな器用なことを要求されても可哀想だよなあ。

「物からモノへ」モノ学・感覚価値研究会展覧会

最近見た中でも屈指のわけのわからない催し。おそらく、展示物件を見るだけではペケで、レクチャーやシンポジウムにも参加しないとダメなんでしょうな。展示物件にはナンバリングがしてあるだけでキャプションはない。出品リストと照合すれば、出品者、タイトル、素材、種別(家具、占星術の本、職人の道具、博物館収蔵品、など)はわかるんだけど、その物件がどういう理由でそこに置かれているのかはさっぱりわからない。ただ、あきらめてモダンアートの展覧会だと思えば結構面白い。展示室一番奥のフィギュア群やサウンドインスタレーションが楽しい。しかし、これに比べればみんぱくのプリコラージュ展は親切だったよなあ。

2010年1月28日

雪に願うこと

前から「見なきゃ」と思ってたのをテレビでやっと見る。お馬ちゃんは賢いし、厩舎の画も味があるし、競馬場のなんてことない光景もいとおしい。鉄道橋もステキ。レースシーンもシービスケットよりも楽しめた(ばんえいの場合、スタンド方向以外からの画にはめったにお目にかかれないからね)。ただ、ストーリーはもうひとひねり無いのかなと思うけど。厩舎人の生活はあれからもどんどん苦しくなってるはずだけど、とりあえずばん馬はずっと帯広にいることになったから晴子さんよかったねえ。雪の帯広にも一回行かないとなあ(ばんえい競馬が消え去る前に、ね)。

2010年1月25日

「七宝 -色と細密の世界-」

INAX自体が愛知の会社だし、今回は尾張七宝が主体です。線がないのはそれはそれで面白いんだけど、やっぱり線がないとらしくないよなあ。まあ、やっぱり並河さんは偉いよねえとかいった結論にしかならないのだが。

2010年1月24日

「絵画の庭ーゼロ年代の地平から」

去年までの10年をどう呼ぶかは英語圏でも議論があるみたいですが、日本ではとりあえずゼロ年代でいいんですかね。Wikipediaの項目は「2000年代」になってるけど。それはともかく、この10年に発表された具象絵画をまとめて紹介する試み。作家さんも草間さんとか大物もいるけど、20歳代の若手が中心。見たことない人がほとんどなんだけど、入り口の加藤泉の作品(これは立体)からテンション上がりまくり。作品もいいし、美術館側の並べ方もおもしろい。巡回はないし、機会を作ってもう一度見てみたい展覧会でした。

2010年1月23日

レオナール・フジタ展 -よみがえる幻の壁画たち-

一見壁画がメインのようだが、タイトルがレオナールになっているように晩年のアトリエや教会装飾が展覧会の主役。ただ、印象的だったのは陶器や木箱といった小物類。本筋以外の仕事になると、どうしてこんなにかわいいものを作っちゃうんでしょうねえ。

2010年1月22日

山本六三展|幻想とエロス

チラシを見て気になっていたのだが、思った以上に当たりでした。まあ、きしょいと言えばきしょいんですけどね。油彩は肌がつるぴかですっげーきれいなのに目が怖いし。エッチングの小品の方が情報量が少ない分だけ安心して見ていられます。ちなみに、うちの「大天使のように」の挿絵は別の人でした。

2010年1月21日

ジブリの絵職人 男鹿和雄展

MOTの時は行列の前を素通りして太郎ちゃんの明日の神話を見に行ったんだよね。今回も常設目当ての部分もあるけど、評判もいいしやっぱり見ておくかということでまずは男鹿展へ。で、私は正直ジブリの作品はちゃんと見てないんだけど、これは予想以上によかったですね。というか、見てない作品の方が余計なノスタルジーと無関係に観賞できて面白い。背景だけでそれなりに世界観が伝わってくるのはさすがです。光の表現が見事。普通の作品?ではそんな事ないので、あれは昔の家庭用ブラウン管テレビを想定した日本アニメの伝統芸なんでしょうね。デジタル化した今となっては別の表現があってもいいのかもしれませんが。しかし、続けて見ていくとポニョの異質さが際立つ。よく考えると、いまどき手書きの表現に拘るってのは実は実験的な作品なわけで、それを興行として大成功させてしまうジブリの底力はとんでもないですね。単に手塚プロが力不足だっただけかもしれないけど。

出口のところで折り紙コーナーがあって、せっかくだから参加。
出来上がった作品?は男鹿さんの背景画と記念撮影できます。わかってればちゃんとカメラを持っていくんだけど、ケータイしかなかったのでピンボケですね。まあ、逆にアナログぽくっていいという気もするけど。
顔の表情がもうひとつだなあ。残念。
トトロの全身はこんな感じになってます。この脚の処理が難しいんだよね。

2010年1月18日

浅川マキ

西部講堂より先に死んじゃったか。人は儚いのう。

2010年1月17日

帰省

今回初めてクルマでの日帰りを敢行。もっとも、渋滞がまったくなかったので思ったより快適でした。もっとも、向こうではちょろっと買い物に行ったくらいで昼寝してたから、あんまり役には立ってませんけどね。当てにしてたパーキングの売店が夜になるとさっさと閉まっちゃってたのが誤算。まあ、渋滞がないくらいだからこれでいいんだろうけど、景気回復は遠いなあ。

2010年1月16日

「MASTER TAPE ~荒井由実「ひこうき雲」の秘密を探る~」

ユーミンって特に好きなわけじゃないし、むしろバックのメンバーの話が聞きたくて見たのだが、これがなかなか面白かった。音もなんだけど、いちばん「はっ」としたのは(ファンの人には常識なんだろうけど)ユーミンが「歌手になる気はなく作曲家になりたかった」と語っていたこと。昔、なんで自分で書いた曲を唄ってこうなっちゃうの、とか思ってったんだけど、そういうことなら納得ですね。買ってきてちゃんと聞きなおしてみようかな。

2010年1月15日

のだめカンタービレ 最終楽章 前編

画面上の細かいくすぐりは確かに大画面の方が楽しいし、(特にオケの場面では)横長の画面も有効なのだが、もうひとつ劇場で見ないとならない決め手はなかったなあ。小屋が古くて音響が悪かったせいもあるんだけど。内容が内容なんだから、ちゃんと音響のしっかりしたところに行けよな。話は予想通り楽しいです。後編に向けては、ミルヒーの指揮が上達したのかが心配。大画面でTV版のままでは見ててちょっと辛いかも。