2010年3月23日

牛が演じるラーマーヤナ

さて、みんぱくでひまつぶしに見たビデオテークの作品だが、これが面白い。インドの牛をネタにした芸能?で、きれいに飾り付けられた牛がほとんど芸らしい芸もしないでただ佇み、おじさんが延々と口上を述べる縁日の見世物小屋のような代物、なんだけど、突っ込みどころ満載で楽しい。特定のカーストに伝わる伝統的な出し物らしく現地の人にもそれなりに人気のようだ。しかし、昔のインドの話ではなく4年前の取材で、しかも場所はインドIT産業の中心地バンガロールである。別に田舎に行かなくてもまだまだこんなディープな世界が広がっているらしい。日曜のライブで「日本ではオリンピックと万博景気があってフォークゲリラが出現したんだけど、中国(やインド)には何も出てこないねえ」という話があったけど、規制が行き届いている中国は置いとくとして、インドは(アメリカが咳をすると風邪を引く日本とは違って)自分の立ち位置がはっきりしていて社会への疑問も(内なる思索に向かっていって)未消化のまま外にぶつけたりしないのかねえ。見世物小屋がマスメディアに駆逐されてからが勝負なのかもしれないけど。

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