2011年5月30日

福島の瓦礫

今となっては「そんなこともあったっけ」くらい遠い昔の話ですが、ちょうど去年の今頃、普天間基地移設問題で総理が辞任しました。あの頃「住民の方を基地の周囲から移住させればすべて丸く治まる」という意見をネット上でよく見かけたものです。確かに住民があそこに家を建てたのは基地ができた後だから、そんなところで暮らしてる方が悪いといえなくもないけど、住人の皆さんは元はといえば基地がある場所に住んでたわけだからそんなことを言われてもねえ。でも、その時点で住民を本土に強制移住させていれば基地問題はまったく違った展開になってるでしょうね。

基地問題の最良の解決は米軍を米国領に帰すことです(もちろん、安全保障上も最良の解決かは別の話)が、彼らは占領軍なんだから自分たちにメリットがなければそこから動く理由はありません。長期にわたり粘り強く交渉するしかないとは思いますが、なんせ長年米国におんぶにだっこで外交音痴になったうえ、総理が毎年替わる日本政府にそんなことを期待しても気の毒というもの。現実問題として、基地機能を可能な限り(日本が可能なだけじゃなく米軍の運用上も可能でないとダメなのが厳しいけど)本土に引き受けて沖縄の負担を減らすしかないと思うんだよね。

で、福島の瓦礫の話。ロンドン条約を破棄して日本海溝に沈めようってのならそれでいいですが、そこまで踏み込まないのなら日本のどこかで処理しないと復興ができない。反対している人たちは、自分たちが被曝するのが嫌だから福島県にすべて押し付けるんですか?ほんとにそれでいいの?

東電の社員のなかにも原発は危ないと思ってた人はたくさんいると思うのよね。でも、だからといって責任がないわけじゃないから給料は下がるし職を失うかもしれない。実態はともかくとして、形の上では民主的な国家で国策として進めたことなんだから、国民も相応の責任を取るべきと考えます。

とはいえ、まずは東電の株主に資本主義のルールに則った責任を取ってもらわないとなあ。

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