2008年3月2日

台北の公共交通

と書けば短期滞在者にとってはまずMRT(捷運)。台北は町の規模としてはほぼ大阪と同じですが、地下鉄の(当座の)将来計画も現在の大阪市地下鉄(+周辺私鉄)と同程度のようです。現時点で開通しているのはそのうちの半数程度。もっとも、工事は急ピッチで進められており(滞在中も民権路と信義路で工事をしているのを目撃した)、数年でMRTだけであらかたの用は足りるようになりそう。

さて、そのMRT、案内も豊富で漢字表記もあいまって日本人には非常にわかりやすい。



これは動物園駅の改札を内側から見たものですが、ほとんど違和感がありません。台北MRTは磁気カードを廃止してすべてICチップに置き換えた(ソニーのフェリカとは別物らしい)ようで、通常の乗車券もICトークン(プラスチックコイン)になっており、「ピッ」で入場し退場時にはトークンを改札機に投入する形になっています。ちなみに、改札の左奥に見える黄色の看板の自販機は実は両替機(乗車券は高額紙幣では買えないためだが、銀行で入手した高額紙幣を普段使いの細かいお金に変えるのに最適)、その右の白地の照明の自販機が後述の悠遊卡の販売機、左に並んでいるのが普通の切符の販売機。




上が忠孝復興駅の板南線ホーム、下が木柵線ホーム。ちなみにプラットホームは「月台」といいます。日本と違い、電車がいつ来るかではなく何分後に来るかが表示されますが、行き先も含めしつこく表示されるし特に困りません。台湾の人は(大陸と違って)ホームでも特にがつがつせずぼーっと待っていて、整然と乗り込みます。大人ですね。車内も車両は少々小ぶりだし、座席がプラスチックだったりしますが、車両が新しいこともあって快適です。優先座席もそれなりに機能しています。車内では飲食禁止なので、日本人としては心しておかないとトラブルの元ですな。



木柵線は高架のいわゆる「新交通システム」です。日本と違うのは各車両が独立していて隣の車両に行くにはホームに下りないといけないこと。まあ、普通はどうでもいいけどね。先頭の座席にてっちゃん予備軍の男の子が陣取っているのは日本と同じです。

バスの話も少し。新しい車両だと運転席の後ろに次の停留所の電光掲示がありますが、車内が混んでると見えないし、そんなものないバスも当然あります。外の風景と路線図とにらめっこして降りるべきバス停を探すことになりますが、これはまあ国内の土地勘のない大きな街でバスに乗るときも同じなので許容範囲かと思います。問題はむしろバスに乗る時。同じ名前で複数の乗り場があるケースも苦労しますが、今回困ったのはひとつの乗り場に非常に多くのバスが停車するケース。台湾のバスは手を上げるなどで乗車の意思表示をしない限りバス停に人がいても黙って通過していきます。問題のバス停では20本ほどのバスが利用でき、その6割くらいが目的地に行くはずだったのですが、「バスが接近する」→「案内幕で系統番号を確認」→「バスの系統図で経由地を確認」→「目を上げるとバスはもういない」、というのを10分ほど繰り返した挙句、あきらめてMRTの駅まで歩きました(タクシーに乗れよ)。5本くらいまでなら番号も覚えられるんだけどなあ。

で、悠遊卡。プリペイド式のICカードです。払い戻しの際に手数料を取られるのが難点ですが、運賃が2割引になるうえ乗継割引もあるので結構簡単に元は取れます。ロープウェイもこれで乗れますし、だいたい、異国でいちいち運賃を調べて切符買うストレスを考えたら、何も考えずに乗っちゃえばいいのは非常に楽です。これで街なかでも使えるようになれば言うことないんだけど。

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