2012年7月27日

ご近所の古墳めぐり

京都は8世紀末に都になったわけだが、太秦界隈はそれ以前から秦氏の根拠地として栄えており古い寺社も多い。で、当然ながら古墳もたくさんあるのだが、普段は特に意識するでもなく過ごしている。まあ、京都の見所といわれて古墳を挙げるのはありえんわな。それが先日の嵯峨芸博物館の展示を見て、近所の代表的な古墳くらいは見ておくべきだろう、ということになった。目玉の蛇塚は事前に申し込みをすれば石室の中に入れるらしい。本来は個人の受付はしていないようだが、そこはまあなんとか話が通って無事に休みもとれてツアーに出発。
まずは天塚古墳。三菱自動車京都工場の北側の住宅地にありますが、アクセスルートがわからず苦労しました。ここは古墳そのものが稲荷神社の境内になっています。全長70mの前方後円墳で、石室が2ヶ所あるのが特徴、だとか。
こちらは西側くびれ部の石室。内部には稲荷神が祭られています。
石室側から外を見た図。それなりに手が加えられている印象でした。
こちらが目玉商品の蛇塚古墳。もともとは全長75mの前方後円墳だったが、墳丘は早くから失われ残っているのは石室のみ。とはいえ、玄室の大きさは6.8m×3.9m、全国第4位の規模を誇る。それが普通に住宅地の中に現れるんだから、これはちょっとすごい体験ですわね。

倒壊の危険があるため施錠されているのですが、鍵を開けてもらって石室内部へ。


内部は想像以上に広いし、石材も大きい。天井石がなくなっているので明るいが、いったいどんな石が据えられていたのやら。

石の間に結構な大きさの木が生えています。タプロームみたい。日本もほっとくと密林になっちゃうよねえ。しかし、ほんの近所にこんなものがあるのはアメージング。
こちらは甲塚。元は38mの円墳だそうですが、ちょっと小さくなっていますね。
ここもお稲荷様が祭られているようでした。
石室内部。中に入れないので柵の外から撮影。
このあと、稲荷古墳(遍照寺の北西)の前を通って嵯峨七ツ塚古墳群へ。見慣れた嵯峨野の田園風景だが、このこんもりとした小山の数々が古墳。全然気がつかないでスルーしてるよなあ。
北嵯峨高校周辺には大覚寺古墳群と呼ばれる4つの古墳がある。そのうち、南天塚古墳はグランドの下に埋められており、狐塚古墳は場所がよくわからず見学を断念。高校の北西にある円山古墳(周濠つきの円墳で全長50m、宮内庁管理で見学不可)を廻ってから、高校の東南側の入道塚古墳へ。
ここも封土が流失して石室が露出しています。こちらも宮内庁管理なので中には入れず。

他にも古墳はたくさんあるのですが、さすがに暑くて断念。家に帰ってシャワー浴びて昼寝しました。何も真夏に回らなくてもいいのになあ。

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